ボーン・上田賞:本社・会川記者らが受賞 核処分場の特報
月曜日, 3月 12, 2012
「ボーン・上田記念国際記者賞」委員会は12日、毎日新聞欧州総局(ロンドン)の会川晴之記者(52)と朝日新聞上海支局の奥寺淳支局長(41)の2人を、11年度の受賞者に決めた。
ウィーン支局特派員時代の国際原子力機関(IAEA)取材などを通じて、核問題に関心を持ってきた会川記者は、東京電力福島第1原発事故後、核廃棄物処理問題に着目。日米が極秘に進めていたモンゴルでの核廃棄物処分場計画を特報した。さらに、フィンランドの最終処分場計画や英国の核燃料サイクル事業の実態などを詳報し、解決法の見いだせない「核のゴミ」問題を浮き彫りにした。委員会は「フクシマ後の日本に警鐘を鳴らす役割を果たした」と評価した。
奥寺支局長は、昨年7月の中国浙江省温州市での高速鉄道事故で、脱線車両が埋められる現場の様子を中国メディアに先駆けて報道して当局の隠蔽工作を指摘したことや、民主化運動などに関する積極的な報道が評価された。
会川記者は87年に毎日新聞入社。東京本社経済部、政治部、外信部、ウィーン支局などを経て09年から現職。奥寺支局長は96年に朝日新聞入社。東京本社経済部などを経て08年、香港支局長。09年から現職。
掲載時URL:http://mainichi.jp/select/world/aikawa/news/20120312org00m050003000c.html
2012年3月12日